George Cleverleyジョージ クレバリー(イギリス)

ジョージ・クレバリーの偉業を一言でいえば、無骨な英国靴に色気を与えたことに尽きる。ノミの刃のような、鋭角なトウ先を持つことから名づけられたチゼル・トウは保守的なイギリスにあってはあまりにエロチックだった。紳士靴がぽってりしていたフォルム一辺倒だった1900年代半ばはクレバリー・シェイプとも呼ばれ斬新なその靴は、とりわけファッション業界の人々をとちこにしていく。
 クレバリーはデザイナー的感性でチゼル・トウを生んだわけではない。それはアーチ・サポートの快適性を追求した結果のフォルムだった。自らの店を閉めざるえお得なくなった後も、92歳で亡くなるまでいくつかのビスポーク工房で働く続けたことも考えると、クレバリーの正真正銘の職人なのだ。
 彼は晩年、新しい世代に自分の技術のすべてを継承しようと決めた。白羽の矢を立てたのが、現在ジョージ・クレバリーを支えるジョン・カネーラとジョージゴラスゴーだった。そして彼らはクレベリーの死後、その名を再興した。
 カネーラはクレバリーの訃報に際し「非常に高いレベルで自分なりの基準を持っていた。そして、一度としてその基準を下回る靴を創ったことはなかった」と語った。職人に対する最大の賛辞。改めて職人クレバリーの偉大さを思わずにはいられない。

靴のエコーは、紳士靴の中でも革靴、ビジネスシューズ、ドレスシューズ、ビジカジシューズに特化して取扱っています。品質、価格の安さ、通信販売(インターネット販売)であっても安心して購入していただける日本一の優良店を目指しております。
<2021年の秋頃からはレザースニーカーも取り扱いたいですがコロナ次第です>

平凡社 紳士靴図鑑ベスト50ブランドより

【令和2年12月18日】
 

コンテンツを見る

コンテンツを見る