PARABOOT(パラブーツ)チロリアンシューズ編

 ビジネススタイルは今、世界的にカジュアル化が進行していますがこれに伴い「ビジカジ靴」の最右翼として注目度がましているのがフレンチシューズの名門パラブーツです。
 1985年に日本初上陸を果たし、今やあらゆる年齢層から支持されているパラブーツは、東にモンブランをあおぐフランス東部の町イゾーに本社を置くリシャールボンヴェール社のハウスブランドです。1908年、皮革の裁断師レミー・アレクシス・リジャール氏が同地で開いた靴工房をルーツとする同社は、当初、周辺地域の企業経営者や軍事関係者、山岳労働者などを顧客に注文靴を作成していました。しかし、1927年にブラジルのパラ港から積み出されたアマゾン産ラテックスを使い、当時、ヨーロッパでは珍しかったラバーソールの生産を開始。これが、同社を大きく成長させる原動力になりました。現在もこれは継続されていおり、自社でラバーソールを製造する世界唯一の革靴メーカーとしても知られております。ちなみにブランド名の「パラブーツ」がそのパラ港に由来していることは言うまでもない。
 製靴においてはグットイヤー製法のほか、創業以来、登山靴も作り続けている同社らしくノルヴィージャン製法も十八番。元来が登山靴向けのこの製法は、手間は要するものの、堅牢性と準防水性を兼ねる靴にすることが出来るからです。なお、同社には登山靴専門のガリビエール、および軍用、労働者用の靴で構成されているパラショックのプロ向けの2ブランドもあり、より一般向けの製品を展開するパラブーツとは住み分けがなされています。
 さて、ここでは「ミカエル」を取上げます。というのもこの靴はチロリアンシュ−ズというカテゴリーを世に定着させたマスターピースであるからです。
 リリースは、第二次世界大戦が終結した1945年とのこと。実はこれ以前、既にこれ以前、すでに同社は「モジーン」なるチロリアンシューズをしていて、それをベースにより洗練されたデザインにバージョンアップが図られたのが。この「ミカエル」でした。
 では、チロリアンシューズとはどんな靴でしょうか?その名から推察できるとおり、ルーツはチロル地方(オーストリアからイタリア北部にまたがる地域)を含むアルプス一帯で履かれていたモカシンタイプのローカルシューズです。その最大の特徴は、シューストリングを緩めると履き口が大きく開口する点にあり、これによって厚手のソックスを履いた状態でも容易に脱ぎ履きが出来るのです。しかも「ミカエル」を見ますと、ストリングを通す小穴が2アイレットのみであるのがわかりますが、この構造により、ストリングを瞬時に緩めることが出来るうえ、緩めあげても足に必要以上の圧迫感を与えることがないと言われている訳です。
 それにしても、ルールであるチロリアンシューズは、いったいどんなシーンで履かれていたのか?パラブーツは一説によると木こりすなわち林業従事者の靴であったようです。となればワークシューズの一種という事になるわけですが、山登りにも使われていた事も推察できるので、そうなるとマウンテンシューズにカテゴライズ出来そうです。実は、古い時代のチロリアンシューズに関しては、いまひとつハッキリしない面があります。
 さて、そうしたプリミティブな靴を起源にもつ「ミカエル」はアルプスを間近に仰ぐ地で100年以上にわたり靴を作り続けているリシャールポウヴェール社の代表作に相応しい名靴SWあるといえるでしょう。しかしすこぶる堅牢ながら、あくまで街履き仕様で、履き心地はコンフォタブル。加えて、様々な服に合わせやすいとあればこれが売れ筋なのも納得です。

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<2021年の秋頃からはレザースニーカーも取り扱いたいですがコロナ次第です>

【令和2年12月14日】

 

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